愚痴のようなものだが、聞いてくれ。
需要はないかもしれんが、だらだらと書いていこう。
始まりは俺が高校二年のころだ。
俺はバスケ部に所属していたんだが、やつも女子バスケ部に所属していた。
便宜上、やつをAとする。
Aは当時高校三年生で引退を間近に迎えており、かなりかわいい部類に入る女の子だった。
かわいい系というべきか、身長は低くてよく笑う子だった。
部活内どころか、学校内でも有名な方だったのではないだろうか。
とにかく俺を含めた男子バスケ部員にとっては憧れだった。
俺の高校ではバスケ部は男女でコートをハーフで分けて使っていたから、練習中に目が合うことなんてザラだったんだが、それだけでも優越感に浸れたものだった。
そして、ある日Aからメールが入ったんだ。
俺と同じクラスのバスケ女子バスケ部員に聞いたと言っていたが、今になって考えればそれの真偽も定かではない。
俺はがたいが良く、体格の良い男性が好きだというAは俺に好意を抱いているらしかった。
まあ、それだけかわいい女の子が俺に好意を抱いているんだ。嬉しいよな。
そこからメールをしていくうちに仲は深まって、ついに俺は告白した。
「一生、大切にしてくれる?」Aはそう言ったのを確かに覚えている。
これは完全にフラグだったんだな。
俺は自転車通学でAは電車通学だったから、学校から少し離れた駅まで自転車を押しながら歩いて帰った。
そして、付き合って二か月たったころからだろうか。Aの奇行が始まった。
最初は、俺が同級生の女子バスケ部員と話していたとき。この同級生はBとする。
Bはそんなにかわいい子ではなかったんだが、同じクラスで部活も一緒ともなればある程度仲が良くなるのは当たり前だよな。
帰り道、その子とは仲が良いのかと聞かれた。
嫉妬されてるんだなとなんとなく感じた俺は、「たまに話す程度だよ」と答えた。
そのときは笑って「そっか」と言われたんだ。
今日中にさせるつもりではあるが、朝になるかもな。
そして次の日、Bの上靴がなくなったと問題になった。
俺は特に気にせず、かわいそうだなくらいにしか思ってなかった。
そして、Bに不幸の手紙のようなものが届きだした。
不幸の手紙というよりは「〇す」とか、「不細工が」みたいなことをノートに書かれてそれが靴箱にあったりしたようだ。
それは段々エスカレートして、ひどい日は猫のタヒ骸が見つかったこともあった。
この時点でも、俺は仲の良いBにそんな嫌がらせがあるなんてと辛い気持ちにはなっていたが、Aとの関わりは全く気付かないでいた。
そして、Bは学校に来なくなった。
AはBがそんなことになって本当にかわいそうだと言っていた。
長かった・・・本当に・・・
そして、今度はまた別の俺と同じクラスのCが被害にあった。
Cは本当にただクラスが一緒なだけで、たまたま掃除の担当が同じだった。
それで何かの話で笑っているところをAに見られた。
その後はBのときとほとんど同じ流れ。
Cは学校にこそ来るものの、元気がなくなり、明るい性格が嘘のように喋らない女の子になった。
ここで、やっと俺はAの関係性を疑いだした。
学校全体で問題になってて、全校集会のようなものまで開かれた。
この事件のことは周知の事実だった。
俺の耳に直接来ることはなかったが、Aとの関係性なんかも噂されていたかもしれない。
「BとCって子が、すごい嫌がらせにあったのは知ってるよね?
気を悪くしないでほしいんだけど、Aは何も知らないよね?」
「どうしてそんなこと聞くの?」
「俺と同じクラスのやつだったからさ、少し心配になっちゃっただけだよ。
ごめん。知ってるわけないよな」
「あいつらが悪いんだよ。私の俺君にちょっかい出すから。。。」
俺は言葉を失った。
あれだけ学校を騒がせた、俺の友人を苦しめた、その犯人がAだったのだから。
Aの笑顔が怖かった。
無邪気な笑顔の奥に何を秘めているのか、本当に怖くなったんだ。
そしてついに、俺は別れを告げた。
当時の俺は本当にAに恐怖心を抱いていて、会うことにすら恐怖を感じていた。
恋愛経験も少なかった俺は、電話で別れを告げた。今考えると、最低な行為ではある。
何時かは忘れたが、夜に電話で切り出した。
Aは電話の向こうで泣きじゃくり、「別れたくない。別れたくない」と連呼していた。
二時間以上は話したと思う。
痺れを切らした俺は、明日、学校で話そうと言って電話を切った。
で、すぐに就寝。
長電話をしたせいで辛かったが、毎日のリズムを変えたくなかった俺はその日も早起きした。
俺の部屋は窓際にベッドがあり、朝起きるとブラインドの隙間から天気を確認して走りに行っていた。
ブラインドに指を当て隙間を作り、外を見た。
その時間、まだ外は暗かったんだが、家の前の街頭の下に誰かいる。
目を凝らしてよく見ると、Aだった。
このときの恐怖は本当にやばかった。
Aの家は俺の家から車で30分はかかるようなところだった。
そして、電話を切ったのは終電もなくなっているような夜中。
歩いて家まで来ていた。
そのときは自転車で来たのかと思ったが、後々聞いた話では歩きだったようだ。
あくまで俺とは関係ない風を装ってもらった。
俺は風邪をひいてしまい走りには行っていないという設定にした。
Aの奇行を知っていたDは快く引き受けてくれた。
ブラインドから様子を伺っていると、だいぶしぶってはいたようだがようやく二人で歩き出した。
あれは本当に怖かった。
学校の昼休みに二人で話した。
案の定、号泣されたが、なんとか別れることができた。
だがな、ここからが本当の地獄だった。
俺は内心ホッとしたのだが、罪悪感のようなものもあった。
Aがバスケを好きなのは知っていたからな。
たしか別れて3日程たったある日、Aからメールが入った。
アドレスを消したりはしていなかったが、もう連絡はこないだろうとタカをくくっていた俺は焦った。
内容はめちゃくちゃ長文。
「まだ1のことが大好きだ」
「どうして別れなくちゃいけないの」
「他に好きな人ができたんでしょ」
「1と一緒にいれない世界なんて必要ない。タヒんでやる」
「どうせタヒぬなら1を〇して天国で幸せになる」
「今、手首を切った」
「迎えに行く」
こんな内容のメール。
当時はメンヘラなんて言葉知らなかったし、あったのかも謎な時代。
怖かったよ。純粋に。
本当に来るわけなんてないのに、俺は家の鍵を閉めて怯えていた。
ほとんどさっきのようなメール。
あるときは朝起きるとメールが20件なんてこともあった。
俺がアドレスを拒否すると、アドレスを変えて送ってきた。
完全にいたちごっこだったな。
怖すぎて仕方なかったが、そんな日々も終わりが近づき、Aは卒業した。
俺は学校で一人の時間を作らないようにしていたため、向こうからのアクションもなかった。
卒業式の日、俺は座って卒業生入場を見ていたのだが、Aが来た。
俺はとっさに目をそらしたんだが、Aはずっとこっちを見ていた。
睨まれてはいなかったと思う。
俺の記憶では、Aは笑顔でこちらを見ていた。
アドレスを変更してもなぜかAからのメールは続いており、半分諦めていた。
実際に家に押しかけてくるなんてことはこの時点ではなかったしな。
朝おきてAからのメールを消す。これが日課になっていた。
そして俺は専門学校に進学した。
やりたいことがあったわけではないが、事務とか楽だろうなーぐらいに考えた俺はビジネス系の専門学校に進んだ。
そして、俺は専門学校で彼女ができた。
彼女と付き合い始めた次の日、Aからメールが届いた。
「なんで私というものがありながら彼女なんて作ったのか」
「浮気は嫌だってあれほど言ったのに」
「それもあんな不細工な女と」
「あの女は〇してやる」
そういった内容だった。
唖然としました。
なぜ俺に彼女ができたことを知っているのか。
本当に恐ろしかった。
そして、Aから彼女へのアクションも起きた。
彼女に大量のメールを送ってきたのだ。
内容は早く別れろだの、俺は最低の人間だの、そんな内容。
彼女からは浮気を疑われ、結果的にその彼女とはすぐに別れてしまった。
さすがに頭にきた俺はAにメールをした。
それどころか恐怖すら覚えているし、顔も見たくない」
そんな風なメールをした。
Aからは1分も経たずに返信がきた。
「1君、久しぶりだね。1君に会いたいな~」
「俺は会いたくないし、気持ち悪い。いい加減やめてくれ」
「1君、この前髪切ってたよね。似合ってるよ」
そういった感じ。会話が噛み合わない上に、おそろしい。
俺は卒業依頼一度もAのことは見ていない。
なのに、俺が最近髪を切ったことまでAは知っていたのだ。
俺はAが諦めてくれるのを待つしかない。そう悟った。
友人と宅飲みをしていると、メールがきて「楽しそうだね。私も行っていい?」とか。
さすがにこれだけストーカー行為が続けば気づくと思うんだ。
でも全然気づかなかった。
盗聴器の可能性すら考えて、親父に頼んで盗聴器を探してもらったりもした。
それでも、何も見つからず・・・。
それからさらに数年が続き、俺は就職した。
就職した会社は某大手企業で、俺は営業になった。
営業とは言ってもバリバリ飛び込みではなく、決まったところに訪問して新しい商品をすすめたりする、いわゆるルート営業。
自分で言うのも変な話だが、会社が大きい分入るのはけっこう苦労する会社だった。
シャワー浴びてくる。
確かにこの1レスだけでもメンヘラ臭溢れてんね
眠いから明日読むわ~オヤスミ
お、おう
>>27
おやすみー
再開。
このころは、もう恐怖とかではなくてネタになりつつあった。
友人に見せて「これやばくね!?」とか言って笑いを取ったりしていた。
そして、この件は訴えれるレベルであることにも気がついた。
俺はメールを消さず、残しておくことにした。
何度か警察に行こうかともしたんだが、なんだかんだで元カノをそんな風にはしたくなかった。
そんなこんなで一年がたち、俺も先輩になって後輩が入社してきた。
BはBの友達が家に行ったりして学校に来るようになった。
俺はも犯人はAであることを告げて、もう別れたから安心していいよって伝えて学校に来るようになった。
Cも少しずつ元気になった。
Aはこの件については証拠不十分で停学とかにはならなかった。
俺の証言だけで、Aは否定したようだったから。
入社式があったんだが、俺たちは普通に仕事があったため入社式には参加せず。
入社式後しばらくは新入社員が各部署に挨拶に来ていた。
そして、俺は衝撃を受ける。
経理課にAが入社してきたのだ。
メールにもそんな内容は一切記載されていなかったし、俺は数年ぶりにAの姿を見た。
見た目は普通の女の子。
ていうかめちゃくちゃかわいい。
同僚や先輩も「あの子めちゃくちゃかわいくね?」なんて言っていた。