勤め先で修羅場があった。
私の上司(店長代理)のAが、新たな支店の支店長に抜擢された。
その際、いくつかの支店から新たな支店へ何名かを異動させるはこびとなった。
所謂ベテラン勢は定年退職で人員が減ったこともあり動かせなかった。その為、「大体4年位経験のある若手~中堅で固めよう」ということに。
そこで新卒から4年勤めていた、当時主任の私に白羽の矢がたった。
Aから
「私子さんの仕事のやり方は俺もよく分かっているし、そろそろ昇格させてもいい頃だと思ってるんだ。支店長代理としてどうかな?」
と言われ、「はい、頑張ります!」と即答。
そして数カ月後、新店舗異動を間近に控え、Aと私は皆にお別れ会を開いてもらった。
そして新店舗で支店長代理として過ごしはじめて一週間後、Aがバックヤードで怒鳴っているのが聞こえてきた。
みんなで耳を澄ませていると、どうやら副社長と意見の食い違いから揉めてしまっているらしい。
そしてその時「あーわかりましたよ!俺もう今日限りで辞めますよ!明日から来ませんから!」とAが叫んで電話を切ってしまった。
へ?辞めるって言った??と思ったが、新卒達の手前「つい出てしまったんだろうね、支店長はそんな滅茶苦茶なことする人ではないから」とフォローしたが、翌日本当に来なかった。
支店長に鬼電すると、「私子さん、あとは頼む。俺はもう降りる」とガチャ切りされてしまった。
社長に電話すると「なんとかフォローできる体制にする、ほんとに申し訳ない」と言われた。
この時点でその支店のトップは支店長代理である私になる。
支店長代理と主任では業務がまるで違う。
それもAから教わりながらやっていく約束だったのに、それも出来なくなってしまった。
更に言えば支店長の代わりなんて早々見つからない。
つまり支店長としての仕事を私が行うことになった。
社長は「これだけ大変な状況に置いてしまってすまない」とAが辞めて数日後、私をすぐさま支店長へと昇格させた。
因みに他の支店の支店長はみんな40代以上、私は20代。
能力を認めたからと必タヒにフォローしてくれたが、代わりがいないから仕方なく、なのは目に見えていた。
新卒達もこんな若い支店長じゃ心配だろうと思い、必タヒに今までの支店長が同対応していたか思い出した。
そして、「とにかく余裕のあるフリ」をすることにした。
正直に
「前の支店長がいなくなり、次がこんな若い支店長じゃ不安にもなるだろうと思う。それはわかる」
「でも私が怖気づいてはみんなを守れもしない。やれることをやっていく。
やれることは沢山ある。責任は取る。お客様を怒らせてしまったんなら一緒に謝りに行くし、どんな相談もしてほしい」
と話した。
そして外回りに行きつつ他の支店へ行き、社長や他の支店長から支店長業務を教えてもらった。
帰ったら毎日部下の報告を確認し、仕事が足りないと思ったらその理由を語気を荒らげず話してやり直しをさせたりした。
キツく叱った時は「さっき叱ったのは」といつもフォローした。
誕生日にはケーキを買って行ったりした。
幸い成績は悪くなかったので、最初は支店長会議で吊し上げられまくっていたのが徐々になくなった。
ある程度認めてもらえてからは、会議後の社長達との雑談で部下を褒め称えてボーナス査定が良くなるようにお願いした。
その時期ちょうど、社長賞といって、「支店長が頑張った部下を推薦する賞」が設けられた。
特に頑張った部下をその賞が貰えるよう推薦した。
自分がかつて支店長にしてもらって嬉しかったことをひたすら真似し続けた。
一年が過ぎ、気づいたら成績はトップになっていた。
決算期のパーティーで、その期の最優秀者として私が呼ばれた。
スピーチで「他の支店長の方々と比較して、こんな経験の浅い支店長の元で働くと知ってどれだけ皆が不安だったか…」と言ったところで号泣して言葉が出なくなってしまった。
(やばい、部下みんな引いたろうな)と壇上から見下ろしたら、部下達がわざわざ一番前まで来て話を聞いてくれていた。
幸いにも他の上司たちに恵まれていたからこそ運良く乗り切れた。
いい話なんだけど、いきなりの支店長抜擢から一年はトラウマになるくらいしんどい一年だった。
良かったですね。実際に放り込まれた人としてはそれどころじゃなかったと思いますが、読後感が良かったです。
Aさんいったい何があったんでしょうね。
良い話だ
当時は本当に大変だったでしょうが
ご活躍を祈ります
新卒から面倒見てくれていた上司は「私子さんは頑張り屋だし仕事も早くていい!この部署最高」みたいなノリでみんなを褒めてくれていたのたが、その上司が異動に。
次の上司が異動してきて初日に言い放った言葉が、
「僕は基本皆さんを褒めようとは思いません。完璧にやれて当たり前ですよね。金もらってるんだから。
馴れ合いは嫌いなので。
それなのにみなさん完璧にやれてない。数字が悪い。恥ずかしくないんですか」
だった。
新卒に対しては「ここの人たちは随分怠け癖があるようだから、僕が君を鍛える。まだ君らは人生やり直せる」と話した。
ところが新卒がわからない所(この資料はどのフォルダに格納されてますか?とか)を私達に聞くのを見れば
「そんなもの、自分で探せば良くない?君たちも何構ってんの?彼のためにならないよ?」
目標達成して大喜びした新卒をみんなで拍手で祝えば
「出来て当たり前だよね?金もらってるのに今まで出来てなかったことを反省する時間じゃないの?馬鹿なことしてないでよ。ほんとに恥ずかしいよ」
報告をキッチリ毎日しろと言うから事務の人が報告すれば
「まとめた資料みたいなものも作れないの?」
それならばと資料作れば
「あー!時間の無駄無駄(資料破り捨て)!いらないよこんなの。ホントにやった気でいるのが好きなんだねえ」
みんなかなりストレスが溜まって、新卒がとうとう過呼吸起こして倒れてしまった。
すると、
「君たちちゃんと彼のこと見てたの?僕は殆ど彼と話さなかった。原因はどう考えても君たちだよね?」
と責める。
上司の異動は業績悪化が原因だったのだが、業績は下がりまくった。報連相全てうまく行かなくなり、上司が席についてるときはみんなトイレに行くふりして個人個人にラインを送って仕事しなければならなかった。
報連相しようとすると「時間の無駄!一人で解決して!」と怒鳴られる職場で本領発揮できる人はあまりいないんじゃなかろうか。
とうとう新卒4人のうち3人、あと私の同期2名が鬱か適応障害で休職、もしくは「家庭の事情」で退職するという前代未聞の事態に陥った。
あちこちから応援が呼ばれ、他部署の同期が毎日入れ替わり立ち替わりやってきた。
残された新卒を気にかけて指導しようとする私の同期にも、上司は叱りつけて指導をやめさせた。
会社側も新卒一人目が倒れた時は「頑張ってはいたが仕事そのものがあわなさそうだった」という言葉を信じたが、応援で呼ばれた同期達が「あそこの上司はヤバい、もう行きたくない」と抗議した為調査が入った。
結果として、上司が原因だと全員が回答したのと、新卒が録音しまくっていたのであっさり裏が取れた。
上司はそれでも役職剥奪などの処分にはならなかった。
もう私も会社辞めようかなー…と考えて相談した同期から、「明日あんたのとこに社長が行くってさ。相談してみな」と言われた。
そして翌日、朝礼に社長が来て私以外みんなびっくりしていると、社長は皆の前で上司に対して職人しか居ない部署への異動を命じた。
「馴れ合いは嫌で部下を褒めたくもないんだろ。恥ずかしいんだろ。ならそっちに行け、な。来週からでいいから。」と社長がサラッと話して帰っていった。
退職はしないことにした。
飛ばされた上司はというと、向こうでも同じようにやらかしてベテランの一人が休職。
とうとうその上司は部下の居ない部署でソロプレイヤーみたいな感じでやらされることとなった。
今は前の上司が戻ってきてくれ、新卒たちも同期たちも無事復帰した。
正直あの上司とのやり取りはメンタルがかなりやられ、自分を責めて〇〇も考えることがあった。
後輩や同期がどんどん病んでいくのを見ながら仕事するの、しんどかった。
その人はプレイヤーとしては仕事ができる男か何かで、管理職になりたてだったのかな?
最終的には更迭されてよかったが、あなたたちが苦しんだのは大迷惑だったでしょう。
お疲れ様でした。
とりあえず休職してた人達が無事復帰出来て良かったわ
会社に不利益、パワハラで崩壊させておいて降格にもならずソロプレイで収まるっていい会社ですね…
本人分かってないだろうけどw
引用元: ・今までにあった修羅場を語れ【その28】